PHASE-10:種を撒いた者達

「私達、人は・・・・・・・おそらくは戦わなくても良かったはずの存在。 なのに、戦ってしまった者達・・・・・・・何のために?・・・・・守るために?・・・・・・・・なにを?・・・・・自分の未来を? 誰かを撃たねば守れない未来・・・・・・・それは何?」
 
僕はまるで天使のようなその素敵な歌声で歌う少女の歌に耳をすませる・・・・・・・。 そして、多数のモニターから虚しい争いが映され、そこからかつての偉人達の名言が聞こえる。
多分、僕の芸当が出来る人間はそうそう居ないだろう・・・・・。 ----僕が誰かって? 僕はただのひよっ子の歴史学者だ。
だが、いずれ、僕は真実の歴史を後世へ伝える。 僕は、ユウ・シャイペース。 C.E.の歴史資料を収集する任を得ている。
コーディネイターならば、僕のような複数の映像と音を一気に収集する事も可能だろう・・・・・・・。
だが、僕はコーディネイターじゃない、ナチュラルだ。 生まれながらの天性って奴もあるんだろう、僕は複数の音や映像を同時に収集し、判断する事が出来るんだ。
 
 
 
 
C.E.は悲劇の時代だった・・・・・・・・。 遺伝子操作によって誕生した新人類「コーディネイター」・・・・・・・・この新たな種の登場は旧人類「ナチュラル」との確執を生み、宇宙空間を舞台にした戦争にまで発展した。
コーディネイターが登場する以前の時代についてはあまりよく分かっていない。 
第3次世界大戦だとか石油原料の枯渇などが挙げられているが、地質調査するとそれらの出来事が起こったのは1000年以上の前の事だった。
これは、実に不思議な事だった・・・・・そして、その1000年間の間に何が起こっていたのかは分かってはいない。
一つ分かる事は、その1000年の出来事を知る人間は居なくて、空白の時代だったと言う事。
更には、既に宇宙空間では人が暮らせる空間を持つ巨大建造物があったと言う事だ。
 
 
これは、僕の仮説だが、もしかしたら僕達の何代も前の世代はその1000年間の記憶を切り離されたんじゃないのか?と考える・・・・・・・・。 だとしたら、既にこの時代に生きている人間で人為的な処置を受けていない人間は居ないのではないのだろうか・・・・・・・・・。
 
 
C.E.にはこういう伝説があった。 かつて、大地と天空で巨人が戦っていた・・・・・・。 巨人達が戦う度に、大地は荒れ果て、宇宙は混沌を極めた。 そして、その戦いの回数が増えるほど多くの人々が泣き、死んでいった・・・・・と。
 
石版(レリーフ?)には赤い巨人が、巨大な隕石を地球へと落とそうとする描写も描かれていたが、これを史実として受け止める人は居なかった。
何故なら、その石版はあまりにも古代に描かれた物としか思えないもので、1000年間の間に起こった出来事ならば神話風な物語や石版にその時代の描写を描くことはまず、無いという主張だ。
巨人はMSの事では無いか?と主張する者も居るが、巨人と思わしき物体の証拠は挙がっておらず、C.E.に登場したMS達との矛盾が挙げられる。
 
 
だが、僕はこの神話こそが、C.E.時代の前における時代では無いか?と確信する。(証拠は無いけど)
 
 
C.E.はその空白の1000年の後から始まった。 地球上では新たなエネルギー資源が人々の生活を養っていたが、その生活は無残にも崩れ去った・・・・・・・・・。
S2型ウイルスと呼ばれるナチュラルを抹殺するウイルスが地上で大流行したんだ。 このウイルスによって、地表の人類の30%が死滅した。
そんなウイルスが流行している中で誕生したのが、ファーストコーディネイターと呼ばれたジョージ・グレンだ。
当時としては、彼のその秀でた能力が目立っていたが実際はウイルスに感染しない彼の健康体に人々が驚かされた事による。
ジョージ・グレンは木星での研究成果を地上へ発信する際に自分がコーディネイターである事実を発言した。
 
その事実は世にいうコーディネイターブームの到来と、世界を動乱へと導いた・・・・・・・・。
 
 
ところで、ジョージが木星圏で発見したという地球外生物の化石『エヴィデンス01』はジョージが世に告白したコーディネイターの影に隠れ、その重要性がうやむやにされて消えてしまったが、実はC.E.という大きな歴史物語の上で欠かせない存在になってくる・・・・・・・・。
 
 
エヴィデンス01の外見は羽を付けた小型のクジラのような生命体だった。 地球上に居るクジラによく似ている為、通称で『羽クジラ』とも呼ばれた。 
近年、この生き物の研究は進み、驚くべき事実が判明した。 実は、この生き物は人語を話し、天使のような羽で宇宙空間(地球~木星)までの距離をまるで海のように泳ぐのだ。 馬鹿げてるかもしれないが、この生き物は人に化ける事も可能で遺伝子配列も我々人類に似ている。
有名なリヴァイアサンの反乱ではリヴァイアサンのメンバーに含まれる少数の人間が、このエヴィデンス01の遺伝子を受け持つとも言われる。
それと、エヴィデンス01の遺伝子はかなり特殊なもので、特定の感情が爆発的に高まると、S.E.E.Dを引き起こすとも言われている。
エヴィデンス01は偶発的な宇宙外知的生命体ではなく、ある研究者によって作られた合成生物との意見が近年では高まってきている・・・・・・・・。 生物学者で有名なDr.ケールがエヴィデンス01を創ったのでは無いか・・・・・・・?と。
Dr.ケールはコードネームであるが、本名は誰にも知られていない。 彼は人に様々な動物の遺伝子を組み込んだ強化人間の立役者ともなった。(生まれた状態ではあるが。)
エヴィデンス01を作り出したのが人間だとするならば・・・・・・・色々な物事がすっきりと行く形にはなるのかもしれない。
エヴィデンス01の遺伝子を人に導入出来れば、理想的な兵士を生み出す事も可能ではある・・・・・・・。 しかし、エヴィデンス01の遺伝子を人に組み込んだ場合のリスクは計り知れない。
 
 
 
C.E.70・・・・・・・・考えてみれば、この年から本格的なコーディネイターとナチュラルの確執が始まったと言える。 この年には既にジョージが発表したコーディネイターは全人口の3割を占めていたと言われている。 コーディネイターは宇宙でコロニー国家『プラント』を形成し、一つの国家としての枠を固めており、地球ではようやくヨーロッパ、アメリカ、アジアの3大勢力が手を結び、『地球』という一つの巨大な組織を結束していた時だった。 コーディネイター達は地球へ新技術を提供し、地球はプラントへ物資を供給することを協定していたが、貿易摩擦と反コーディネイター組織『ブルーコスモス』によって悲劇が始まった。 地球は地球連合軍を結成し、プラントの農業コロニー『ユニウスセブン』へ核攻撃を開始した。
これは、宣戦布告も無い事態だった。 対するプラントは地球の地表へ核を無効化する『ニュートロンジャマー』を放ち、地球の新エネルギーだった原子力を奪い、地球に深刻なエネルギー不足を招いた。 更にプラントは地上へMSを展開し、地球の制圧を開始、対する地球軍も圧倒的な人材と物資に旧時代の戦車や戦闘機、MAで対抗した。
 
それから、1年後の10ヶ月ほど経ってから・・・・・・・地球連合軍は中立国オーブを介し、工業コロニー「ヘリオポリス」で極秘裏に5機のMS「ガンダム」を製造・・・・・・・(この当時、ガンダムを示すワードは存在せず、OSの頭文字G.U.N.D.A.Mを繋ぎ合わせて言ったキラ・ヤマトから発祥した。 ちなみに現在のC.E.120ではガンダムという意味は2つ目で2本以上のアンテナを装備し、OSがG.U.N.D.A.M、製造が難しい試作機で強力な兵器を意味する事になっている。)
その内の4機は裏の情報屋であるケナフ・ルキーニから情報を買い取ったラウ・ル・クルーゼ率いる部隊が奪取に成功している。
残る1機は民間人だったキラ・ヤマトが操縦することになるのだが・・・・・・・・彼の凄まじき戦績と優秀すぎる能力は皆さんの語り草になっているだろう・・・・・・。
超人を意味するようになったスーパーコーディネイター・・・・彼の正体はまさにそれだ。 そして、戦いの中で傷ついていった彼はラクス・クライン嬢に諭され、核を動力にしたフリーダムガンダムで再び戦場へ舞い戻った・・・・・。
 
彼は連合・ザフト、どちらにも所属しない第3勢力のエースとして活躍した・・・・・・・。 アスハ派オーブを組み入れたラクス嬢を中核として。
第3勢力の活躍で連合・ザフトにはどちらにも軍配は挙がらなかった。 そして、最大の悲劇・・・・・・・核とγ線レーザーの血で血を洗う事態を避けることには成功したのだが・・・・・・・・。
この勝敗が下らない結果は結局、尾を引き、最悪の結果を招いてしまう事になる・・・・。
ちなみにこの戦争はヤキン・ドゥーエが決戦地だった為、ヤキンドゥーエ戦役(第1次コーディネイター戦争)とも呼ばれる。
 
 
2度目の戦争はわずか1年11ヶ月で開始された。 ユニウスセブンの残骸を落とそうとする前プラント代表議長であるパトリック・ザラを慕うテロリストの集団の暴虐により、その残骸は地球へと落下した。 残骸はザフトのMS部隊の活躍で破片まで砕く事には成功したが、地球への深刻なダメージは回避出来ず、チャンスを待っていたかのようにブルーコスモス及び、産業グループのトップが集うロゴスが連合を動かし、プラントへの核による直接攻撃を開始した。 また、これも宣戦布告も無い不意打ちであった。 ハト派だった当時のプラント最高評議会議長のギルバート・デュランダルも彼等の行為により、2度目の戦争を容認した。 2度目の連合とザフトの戦争ではザフトに軍配が挙がっていたのだが、再びラクス嬢を初めとする第3勢力によってザフトの方にも大打撃を受けて、この戦争も決着が着かない状態で幕を閉じた。
ただ、第3勢力が介入するきっかけを与えてしまったのはデュランダル議長で、彼は全ての人をコンピューターの管理下で遺伝子の赴くままにその人の運命を決めてしまうデスティニープランの導入を開始してしまったからであったとも言われる。(デュランダル議長を止められる人間は既にプラントには居れない状況で、事実上彼の独裁政治だという歴史家も多い。)
ちなみに、この戦争は最終決戦地がメサイアだったのでメサイア紛争(第二次コーディネイター戦争とも呼ばれる。)
 
 
 
 
次は戦争では無かったが、連合やプラントに軍事的に利用された人間達の反乱であった。 この反乱は彼等の組織名からリヴァイアサンの反乱とも呼ばれる。 この反乱の首謀者はメンデルにおいてプラント側が開発したゾンデュ・バサークであり、ラウ・ル・クルーゼと同じようにナチュラル・コーディネイター双方とも恨み、彼を初め人間によって軍事的に開発された全ての人間を特殊な電波で脳波コントロール(軍事的・政治的・研究目的で作られた人間には目に見えない脳に特殊な金属チップを埋め込まれており、そのチップが作用すると洗脳された状態になり、命じられるだけの存在となってしまう。 キラ・ヤマトはかなりの例外だが、この電波は脳にチップが無くとも、スーパーコーディネイター計画で開発された人間にも利いてしまう。)
ゾンデュは最終的に最初の大戦で使用されたジェネシスβを使い、地球へ放とうとしたが、ラクス嬢から組織されたPFJ(ザフト連合両方を監視する任を得ている中立軍事組織)により妨げられた。
ジェネシスβは既に発射された状態だったが、メンバーのガリウス・マルティスがミーティアザクトラステッドのビームでジェネシスのレーザーを拡散させる光景に感銘を受けたリヴァイアサン・PFJを問わないMS達に、連合・ザフトのMS達が己の身を盾にしながらも、地球への発射を食い止めたと言われる。
この戦争でリヴァイアサンの主要なメンバーは全て死亡。
また、PFJのエースパイロット達が死亡し、重鎮であったラクス・クラインやカガリ・ユラ・アスハが行方不明または暗殺され、PFJは壊滅。 オーブの代行もアスハ家からサハク家へと転じた。
この戦争はC.E.78に起こった。
 
 
C.E.85・・・・・・・・第3次コーディネイター戦争(コーディネイターの虐殺)が開始された。 暗黒戦争とも呼ばれ、地球連合軍とザフト軍の3度目の戦争である。 ラクス嬢を初めとする第3勢力の欠落で制止する者が居なくなってしまい、連合かザフト、どちらかの勝利者に軍配が挙がるまで、この戦争は繰り返された。 この戦争にはサハク家率いるオーブが連合に加わった事もあって連合が勝利する結果となったが、連合はブルーコスモスが実権を握る事態になっており、この戦争終結後、プラントは65%の国土を奪われ、植民地は没収となり、地球からザフトが消える事態となった。 また、連合は地球からもコーディネイターを迫害し、一切のコーディネイターが地球で暮らせないようにした。 これによって、コーディネイターだったロンド・ミナ・サハクは失脚・・・・・・・・同盟国だったオーブからもコーディネイターは消える形となっていった。(隠れコーディネイターは居る)
 
 
 
C.E.118・・・・・・・・・ブルーコスモス戦争(ティール紛争)が開始された。 別名:第4次コーディネイター戦争。 腐敗しきった連合を牛耳るアルフレッド・エラード率いるブルーコスモスに激昂したガリム・シンフォニーが反ブルーコスモス組織「ムースル」を組織した。 この組織には旧ザフト軍のメンバーが多くおり、ほとんどコーディネイターで組織された軍隊だった。 ムースルは少数人数だったが、徹底的にコーディネイターの根絶を目論むエラード理事にジャンク屋を介し、リサイクルしたMS部隊やほとんど物資が少ないザフトから援助を受けていた。 新型MSの提供はカガリの息子であるクイート・エラ・アスハ率いるオーブから受け取り、試作機であるシロガネと、ラクス嬢の遺産であるガンダムベルーフで戦力を埋め合わせた。
ムースルは隠密に連合の主要基地の破壊とエラード理事の暗殺を考えていたが、連合のスパイであるティール・モンドがムースルを裏切り、ピンチを迎えてしまう。 ティール自身も、エラード理事を謀殺し、遺伝子的にかつてのブルーコスモス盟主であるムルタ・アズラエルの血縁である事を証明し、ブルーコスモスの新理事となるが、ムースルのピンチを救ったガンダムベルーフとエラードが作り出したスーパーコーディネイターであるヴィヴル・エラードに計画を阻まれてしまい、ヴィヴルによって倒されてしまう。
ヴィヴルはその後、この戦争で壊滅してしまったムースルメンバーの遺志を受け継ぎ、オーブのカグヤ裁判所でブルーコスモスの非を暴き、ブルーコスモスを強制解体させる事に成功するが・・・・・・・・・・。
 
C.E.120・・・・・・・・また、新たな争いが始まろうとしていた・・・・・・・・。
広告
カテゴリー: 機動戦士ガンダムSEED F パーマリンク

コメントを残す

コメントを投稿するには、以下のいずれかでログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中