PHASE-13:ティール

「艦長、まもなくオノゴロのドッグです・・・・・・・・・・・」
「そうか、では艦を180度に展開させ・・・・・・・・・・・」
「待ってください!  前方より、オーブ軍戦艦、タケミカズチ5隻!」 ミカエルはまもなく、オーブのオノゴロ島に到着するはずだった・・・・・・しかし、そのドッグの入口から現れたのはオーブ軍の戦艦。  オペレーターのマイ・アスカは更に声を挙げる。
「後方より熱源反応!・・・・・・・・・・これは連合のMSと戦艦です!」
「なんだと!?・・・・・・・・・・・・我々を騙したというのか、罠にかける為に・・・・・・・!」  国境警備の通信士はガリムの古馴染みだった。 姑息な手段でしか取引しない陰湿な男だったが、腕は確かにあったし信頼もおけた。
「どういう事なのだ・・・・・・・・一体・・・・・・・・・・・・・・」ガリムは戸惑いながらも怯えるクルーに喝を入れるように、MSの投入を促した。 しかし、その判断に異議を唱える者もいる・・・・・・・・・・。
「本気ですか、艦長?  この状況で戦うなんて、無茶ですよ!」
「だが、アークエンジェルとミネルバはこの状況を打破した・・・・・・・・!  それに、逃げる場所なんて無かろう! 突破せねば!」
「しかし、ミカエルは被害を受けている!・・・・・・・・・・それにMSだって全部旧式ですよ! こちらは。」
「やってみなきゃ分からん!」
ガリムはミカエルを180度展開させ、威嚇射撃を行う・・・・・・・・後方の連合軍から逃れるのは至難の業だ。  しかし、前方では待ち構えるオーブ艦隊が居る。  どちらにしろ、突破するしか道は無かったのだ。
 
 
 
「おうおう! アレが今日の肴か!  楽しみだぜぇ!」
「分かってるな、ベルリーナ大尉! くれぐれも酒は・・・・・・・・・・飲んでるのか。」
「悪りぃな、司令官。  俺様はコイツがねぇと力を発揮できねぇのよ! それに今回の相手はウチのガンダムらしいしな。」
「そうだ、だからくれぐれも油断するな! また、私闘を楽しむなよ!」
「わぁてるよ! 司令官殿様ってな!」  ウィンダムⅢに乗り込む中年の男はウイスキーを一気飲みすると、また新しい酒の瓶を開け始めた。  そして、またその酒に手を着ける。
「まぁ、がっかりさせないでくれよな! ミカエルさんよぉ! ヒック。」
ウィンダムⅢはライフルの銃口をミカエルに定め、正確に当てる。  男は半笑いを浮かべ、目を半分まで開けた。
また、今回も骨の無い相手かと思いながら・・・・・・・・・。  いつもやる仕事は簡単だった。 本当は酒を飲まなくても、彼は強いのだが、闘争心を満足させる為には酒の効力が無ければ不十分だったのだ。
だが、今回の相手はいつもと違う・・・・・・・・・ミカエルには数十年前に有名だったガンダムタイプのMSを有するのだから。
「・・・・・・・・・来たか、ガンダム!」
インパルスダガーは迫り来る一筋のビームを紙一重で避けた。  一筋のビームは確実にウィンダムⅢを狙っていた。  ダガーの色は他の機体と違う目立つ黒色だったのだから。
ダガーはビームサーベルを抜き、その相手に果敢にも襲いかかった。
「ヘッ、X-105Eか・・・・・・・・・・・・今回はスタンダードなノワールってとこか。 まぁ、同じ黒同士仲良くやろうや!」
「何言ってんですか、貴方は!」  ウィンダムⅢのサーベルを受け止めるノワールのフラガラッハビームブレイド。
「その声は若けぇ男か女のようだな・・・・・・・・・・・ヘッ、若い奴が旧式とは笑わせるぜ!」
「なら、勝手に笑っといてくださいよォ!」  ノワールは後ろに一歩下がり、アンカーランチャーを放った。  しかし、ウィンダムⅢはサーベルでランチャーのリード線を切ってしまい、左手にビームライフルを持って、ノワールへ正確な射撃を行う。  それをソリティスフルゴールで補うノワール。
「ビームシールドか! 中々やるなぁ・・・・・・・・・流石はガンダムだ。  それで良いんだ、ハッハッハ。」
「何を笑ってんですか! 貴方は!」
「いやなぁ・・・・・・・・・つぇえ相手と手合せするのは久々だからなぁ、笑っちまったんだ、気にすんな。」
「戦闘を楽しんでる?・・・・・・・・・・・馬鹿にしてんですか!貴方は! 命をかけてるのに!」
「だぁから、おもしれぇんじゃねぇかよ!  死闘だからさ!  男は戦ってる時が一番楽しんだよ!」
ノワールはビームライフルショーティーを取り出し、ウィンダムⅢに威嚇射撃を施す。  ウィンダムⅢは軽やかに避け、腰に付いていたハンドグレネードをノワールに投げつけた。
「クッ・・・・・・・・・・ネット弾か、機体性能が違い過ぎる!・・・・・・・・・・・・」
 
 
 
「艦長、ストライクノワール、出撃しました。」 オペレーターのマイ・アスカは困惑した表情でガリムの方へ告げた。
「何?・・・・・・・・・・・・どういう事だ? 彼はあれ程戦闘を嫌がっていたのでは・・・・・・・・」
「私が出させたんですよ・・・・・・・・行かなきゃ、ミカエルが沈むとね。」   ガリム・シンフォニーのそめこみに銃口を押し付ける聞き覚えのある声・・・・・・・。   声の主の顔に目を向けるガリム・・・・・・・・・。 その時、ブリッジの空気は凍りついた。
「ティールか・・・・・・・・・・・・何をするつもりだ?」
「フッ、見れば分かるでしょう?」
「裏切るつもりかッ!」
「まぁ、一般的に見ればそう思うでしょう・・・・・・・・・・私は連合のスパイですよ。」
「この状況を作り出したのも君なのか?」
「そうです・・・・・・・・・・・私が連合に連絡を着けました。  貴方の古いご友人はもう棺桶ですよ。」
「しかし、何故だ?・・・・・・・・・何故、君が・・・・・・・・。」
「まぁ、色々と聞きたい事もあるでしょうけど、まずはマイ・アスカとガリム・シンフォニーには私とご同行して貰いましょうか。」
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