鉄血のオルフェンズ

初めて50話全話視聴しなかったガンダム作品になります。まぁ、作品内容自体は面白くない訳じゃないんですが、仕事が忙しいのと視聴するとプラモが欲しくなる訳なので、視聴しようとしなかったって訳です。

 

>鉄血のオルフェンズって何?

2015年10月から放送開始したTVシリーズのガンダム作品。企画自体は『OO』の次回作として既に用意されていたらしいが、急遽日野氏とレベルファイブの『AGE』の制作が決定したので後回しにされた作品のようです。

人が住める状態になった火星の独立自治権をテーマにして、子供の奴隷労働者が雇い主に反旗を翻してヤクザ組織に加入した事で軍事警察組織のギャラルホルンに追われる事になるといった作品。

子供だけの警備組織の鉄華団が火星独立運動の革命家であるクーデリアを匿ってる事もギャラルホルンに追われてる理由っぽいです。

『OO』が天使と平和維持活動を目的にしたテロリストがテーマだったせいか、『鉄血』は悪魔だとか非正規労働者、ヤクザがテーマのガンダム作品でした。

TBSはアウトローな作風の創作作品が好きなんでしょうかね?

 

>最終回の感想

ラスボスが存在しない珍しい作品でした。強いて言うと、ジュリエッタやイオクになるんでしょうけど、結果的にはバルバトスVS雑魚軍団+殲滅兵器って感じだったので、従来のシリーズ作品と違って異質な終結でした。

他の創作作品で言うと、『FF7 クライシスコア』の終わり方に近いような気もしたりします。

映像化されたガンダム作品で主人公が戦死する作品はおそらくこの作品が初めてになるでしょうね。

少子化+不景気+陰キャだらけの若者の社会になったから出来る展開なんじゃないかなって思います。

確実に昔の時代であれば、主人公が戦死するガンダム作品は出る事がなかったと思います。

映像化されていないガンダム作品だと、『機動戦士ガンダム(小説版)』『機動戦士Zガンダム(小説版)』『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』なんかで主人公が戦死・処刑されています。

いずれも富野作品なので、富野氏が現代日本の若者であれば、黒富野作品を忠実に再現した映像作品を地上波放送する事はおそらく可能だっただろうなって思います。

ちなみに主人公の子供が登場する展開はNGという事で、長らくガンダムシリーズで封印されていた展開らしいのですが、これも『鉄血のオルフェンズ』で解禁されました。

『機動戦士ガンダムZZ』の初期プロットではアムロの子供を出す予定があったそうですが、当時のプロデューサーに却下されてしまったので、以降のガンダムシリーズで主人公の子供が登場する事はなかったらしいです。

しかし、『鉄血のオルフェンズ』は主人公の戦死+主人公の子供という、ガンダムシリーズのタブー事項を破り捨てた訳なので、ガンダムシリーズも相当ヤケクソになってきてるんだろうなぁって思います。

悪魔の名前を冠したガンダムが出るせいか戦闘形態がエヴァのビーストモードのように過激で獣らしい戦い方だった訳ですが、昔の時代では上の人に絶対に受け入れられなかったパターンでしょうね。

つまり、ガンダムシリーズも相当ネタ切れし始めてるし、タブー事項を次々に破っていかないと、展開に詰まるところまで来てるんだと思います。

戦い方が野蛮で、主人公が無感情・無感性、主人公の組織がヤクザって事で、視聴率は過去最低になったとかいう話も聞きましたが、少子化で子供や若者の数が足りていない訳だから、視聴率はどうあがいても回復させるのは難しいでしょうね。

あと、デザイナーに新機体のデザインを依頼する費用も惜しくなってるせいか、アナザーガンダムにも関わらず、主人公の機体の乗り換えが無かったのが衝撃的な作品だったと言えます。

世界観や組織の規模的に新機種への乗り換えは難しいとは思うんですが、主人公の機体をパーツの入れ替えでアレンジしていく手法は斬新だったけど、主人公の機体そのものが変わらないのはアナザーガンダム作品内でも異質でしょうね。

あと、最終回までビーム兵器を一切使用しなかった為か、戦国時代とか中世ヨーロッパの戦闘並に生々しい戦場だった上にえぐい戦い方が多いのが特徴的な作品でした。

まぁ、ビーム兵器が存在しない世界の方が戦争とか戦いの生々しさとか生死の境目の表現とか分かり易くなったので、従来の作品よりも戦争の爪痕が脳内に直接伝わる感じでしたね・・・・・・。

拳銃や核兵器がなかった時代の戦争の時の人を殺す時の覚悟だとかけじめもあんな感じなんだろうなって気はします。

 

 

>管理人の鉄血に対する感想

個人的には好きな作品でしたね。まぁ、こういう残酷な場面が多い創作作品が自分の感性的に好きな部分もありますからね。戦闘シーンの少なさと味方陣営への同情は薄かったんですけどね。

とりあえず、『鉄血』に限りませんが、主人公や味方陣営が鬼畜でラスボス側の立場に立ってる創作作品はかなり増えたなぁ・・・・・って思います。

三日月やオルガをダークヒーロー型の主人公と呼ぶ人も居ますが、ダークヒーローのように正義だとか人助けしてるって感じでもないので、ラスボス型主人公って感じがします。

この作品に限りませんが、最近は『幼女戦記』や『進撃の巨人』『笑ゥせぇるすまん』『ドリフターズ』など鬼畜(ラスボス)型主人公が多数登場する創作が持て囃されてる感じがするので、これも現代社会の若者の深層心理の特徴なのかもしれません。

必ずしも鬼畜型主人公が活躍する創作作品ばかりが目立ってる訳じゃないけど、そういうタイプの創作は増えて来てるなぁって印象はします。

まぁ、不景気+少子化+脱資本主義社会への理想って感じの時代になりつつあるので、鬼畜な主人公とかゲスな主人公が好かれ始めてるのも時代の流れなんでしょうけどね。

 

『鉄血』はどういうタイプの作品だったのか? って言うと、鬼畜型主人公作品って感じですね。

結末はある程度予測出来てましたが、実際に予想通りの最終回を迎えられると『OO』やら『SEED』の最終回や結末がファンタジーのようにも感じますね・・・・。

本来は『OO』とか『SEED』の最終回が『鉄血』の結末になりそうな気もするんですが、ヤクザの立ち位置で小規模に行動していた鉄華団があそこまで徹底的に粛清されてるのを見ると、『OO』とか『SEED』での主人公サイドへの世間の粛清っぷりが微々たる物にも感じますね・・・・・。

『OO』も作中の世間一般の人々のイメージとしては鉄華団に近いようなもんだと思うんですが、最終的にはヒーローとして昇華された上にソレスタルビーイング陣営自体も正義感を持って行動していた訳だから、あの世界は登場人物殆どがハッピーエンドって感じで終わった訳だから、最悪な結末にならなかった。

『OO』とか『SEED』とかは主人公サイドが咎を受ける事は殆どなくて終わったのがもやもやしたんですが、『鉄血』の場合は主人公サイドに対してやり過ぎって感じがしないでもないですね・・・・。

まぁ、『鉄血』に限らずに主人公とか味方サイドが肉と骨を削ぎ落していくリスクタイプの創作作品って、2010年代に入ってからは物凄く増えた気がしますけどね。

主人公が鬼畜とかゲスとかクズな戦い方をしてる代わりに主人公とか味方は命を削り落としながら戦い続けるってスタイルの創作作品は2010年代以降に増えてきた気はします。

まぁ、今の10代・20代の心理状態自体がそんな感じになってきてるから、創作にもそういうのが反映し始めてるんでしょうけどね。

昭和時代だとか平成初期の頃に主人公が鬼畜だったり、主人公が命を落とすタイプの映像作品を地上波とかで流すのは不可能だったろうし、大人が許可しなかったと思うんだよね。

でも、今の時代はそういうのがあっさり出来るようにもなってきたから、時代は変わってきてるとは思います。

まぁ、今の時代は少子化+資本主義の衰退+長期的な不況+高齢化+正社員以上の責任感を持たされる非正規労働者って負の社会問題を数多く抱えてるから、フラストレーション溜まりまくってる若者も多いんでしょうね。

だから、鬼畜型の主人公が活躍するアニメや映画みたいなのが最近は地上波放送されるのが多くなってきた気もします。

主人公が死ぬとか主人公の子供とか戦い方がゲスいとか四肢損壊なんて展開が可能だったのは、ラノベとか小説とかに限られてきたもんだけど、最近はアニメやら映画なんかもラノベみたいな展開が可能になってきてる訳だから、時代は変わってきたとは思う。

まぁ、昔は『鉄血のオルフェンズ』のようなアニメを地上波で流すのは不可能だったと思う。

今の時代でそれが可能になったのは、子供の母数が少ないし、視聴者の大半が高齢化し始めてるし、視聴者の大半が良い人生を歩めなくもなってきてるから、のような気もします。

 

2010年代に入ってからは、社会状況が2000年代よりもマシになったのか? と言うと、若者にとっては更に地獄を見る光景が増えてきてる訳だから、『鉄血のオルフェンズ』みたいな作品が出て来るのは必然な気もします。

2000年代よりも2010年代がマシなのかどうか? って言うと、マシなはずがないでしょうね。

資本主義の立役者だったアメリカ自身が資本主義社会を自ら否定して反故しようとしている状況の訳だし、非正規労働者の母数は2000年代よりも更に増えてるし、高齢者の母数が増えまくってる代わりに子供の母数は足りなくなってる訳だからね。

 

まぁ、アウトローな組織だとか反日的な体制をTBSやMBS自体が好いてるって場合もあるのかもしれませんが、最近のヒット作のアニメや漫画に鬼畜型主人公だとか戦い方がフェアじゃない創作作品が増えてきてるって事は、若者の意識にも変化し始めてるところが大きいんだと思う。

まぁ、『鉄血』がヒットしたのかどうか? って言うと、視聴率が『AGE』よりも最低になった事で、「ニチゴ」が打ち切りって展開になってる訳だから、作品が世間一般で受け入れられたのか? って言うと、そうじゃないですけどね。

ただ、今の時代はリアルタイムの放送以外で視聴するパターンが多様化している訳だし、子供の母数も年々減る一方の訳だから、作品内容が悪くて視聴者に飽きられてるって訳でもないでしょうね。

内容的にはむしろ成功した作品だとは思います。

 

 

>今後のガンダムはどうなるのか?

「ニチゴ」の放送枠が取り消される事でTBSからガンダムシリーズが消えるんじゃないかと思ってます。

ガンダムシリーズを放送していないテレビ局はNHKと日本テレビぐらいですが、テレ朝で『ガンダムUC』の地上波放送が出来たので、再びテレ朝系にガンダムが戻りそうな気もしてます。

個人的には日本テレビの方がガンダムシリーズが合いそうな気はするんですが、TBS系でガンダムを放送し続けるのは難しくなっていくんじゃないかと思ってます。

 

まぁ、『ガンダム』は今の時代で放送し続ける価値があるのかどうか? って言うと、無い気もしますけどね。

『鉄血』を見てると、ロボット兵器で戦争し合う必要がない気がしてしょうがなかったです。

ビーム兵器の無いガンダムはガンダムである必要が無い気がしますから。

しかし、ビーム兵器をガンダムに持たせ続けてもマンネリ化と映像表現のバラエティが狭まる訳なので、ビーム兵器を取っ払ったガンダム作品というのも放送する必要があったんだろうなって思います。

でも、現実的に考えると、ビーム兵器のないガンダムで戦争やるぐらいなら、生身や戦車で戦争してた方がリアリティがありそうな気がする、と思ったりもしますね。

まぁ、それを言い出すと、人型ロボットで戦争する意義だとかリアリティの欠如とかの話にもなってくる訳ですけどね。

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